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アンドレアス・ツェッペ
Andreas Tscheppe アンドレアス・ツェッペ
今、世界がオーストリアナチュラルワインの動向に注目している。南端の山中、スロヴェニアとの国境に隣接するシュタイヤーマルク州。ここで、実に80 年もの間、農薬など全く使われなかった地に、ゼロから畑を作り上げた男がいた。彼の名は、アンドレアス・ツェッペ。
様々な昆虫のエチケットが印象的な彼のワインは今や、ロンドンで毎年行われるヴァン・ナチュールの祭典「RAW」で最も注目されていると言っても過言ではない。
ワインを口に含んだ瞬間から、強烈に記憶が刻まれる、唯一無二の漲るエネルギー。このエネルギーの源泉は何なのだろうか?
オーストリアはヨーロッパ一の有機農地率を誇る世界一の「自然派ワイン」の国。しかし、多くの生産者が行っているのはKIPとよばれるリュット・レゾネ(減農薬農法)に相当するもので、自然農法といえるかは難しい。アンドレアス・ツェッペ氏は2006 年、スロヴェニアの国境に隣接するシュタイヤーマルク州のロイハシャット村に初めて植樹。
「たった一回でも、農薬を撒いた土地は、その記憶が刻まれてしまうんだ。 だから、私は、過去一切の化学物質が入ったことない土地しかブドウを植えないのです。」
不耕作であり、枝のカットも、房落とし(青狩り)もしない。悪いブドウの粒は、畑で徹底的に切り落としバクテリアを蔵まで持ち込まないよう運ぶ。隣の畑には、たわわなソーヴィニヨンの房がドッサリ付いている。しかしツェッペの樹には、ポツン、ポツン…。房を落とさずに、なぜここまで収量が落ちるのか?不耕作のすごさなのか!この極わずかな房に、あのエネルギーが凝縮していくんだろう…(2015年9月10日訪問)
(輸入元資料より)