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メンダール
Mendall メンダール
ワイナリーは、バルセロナから南へ200km、海からは50km、カタロニアのテッラ・アルタ地方のピネル・ デ・ブライという村にあり、実はカプサネスとは近いのですが、ずいぶん違う感じがします。ピネルの農家に 生まれたロレアノは、エンジニアリングの勉強をし、IT業界に身を置きながらバルセロナで10年間働いていましたが、1997年に「あの土地へ帰ろう」と決心をしました。当初彼は地元の協同組合の社長として仕事をしましたが、そこには将来がないと感じ、1999年に家族の所有するブドウ畑から初めて自分自身のワインを造り ました。その後少しずつ他の畑も借りていき、2007年には彼の奥様の家族の畑も加わりましたが、それでも合 計わずか6haの畑からワインを造っています。収穫量は非常に低く、平均でもたった20hl/ha。
自然派の信奉者であるロレアノは有機栽培を実践、準ビオディナミ的なことも行っており、醸造所では2003年 以降SO2は使用していません。醸造所は村にある一般的な自宅の地下にあるガレージ。ワインには何も添加す ること無く、ノンフィルターで重力を利用してボトリングを行います。自分のフィーリングとどんなワインに したいかということに従って、時に除梗し、時に全房のままマセラシオンカルボニックで発酵。また、タンク 毎にワインは異なるキャラクターを示すため、さらに彼は区画毎に生まれる相違に魅了されているため、全て を別々にボトリングすることが多く、これは混乱を生む可能性もありますが、ワインの違いは明らかで、好奇 心をそそるものであり、そこから素晴らしい会話が生まれることでしょう。
ロレアノ・セレスのワイナリーは、弊社の扱うユニークなワインの中にあっても、最もクレイ ジーかつユニーク、そして既成概念にとらわれないワイナリーであると言えるでしょう。メンダールという名前 を聞いたこともなかった私がメンダールと出会ったのは、2011年フランスのモンペリエで行われたミレジム・ ビオの際に、別に開催されていた素晴らしいナチュラルワインの展示会で、自分自身を単なるビオの生産者を”超える”存在だと考えている人たちのための展示会でした
その日の人混みの中にあっても、メンダールのワインは、その脈打つエネルギー、熟した果実味、豊かなパーソナリティにより際立っており、恐ろしく陽気な カタロニア人であるロレアノ自身も、途方も無く情熱的で、自分のワインを誇りに思っているようでした。
驚くべきことに、彼はニュアンスに富んだ12種類以上のワインを造っていますが、ユニークさと特別さを大切にしているのでそれぞれは生産量が600本〜1200本しかありません。人目を引くラベルが貼られたボトルには、いつもの「Contains Sulphites (亜硫酸塩を含む)」という記述がありますが、ロレアノはワインに全く硫黄を添加していないことを強調するため、「Contains」と「Sulphites」の間に抜け目無く「only natural(自然なものだけ)」という言葉を滑り込ませています。(輸入元資料より)
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